
![]()
聖学院は104年目の歩みを始めたところです。開校以来変わらないのはキリスト教教育であり、 それは取りも直さず「個性を大事にする教育」と言い換えることができます。 一人ひとりが違うようにつくられ、皆に等しい価値があるというのが聖書の世界観であり、聖学院の教育理念です。 一人ひとりが宝物。それは未来にわたって変わらない聖学院教育の根幹であり、1 万5千余名の卒業生たちが享受してきたスピリットでもあります。 教育が実を結んだ成果として、一つには各界で先駆的な活躍をし、堂々たる存在感を放っている卒業生の姿があります。 マスコミ、出版、実業、芸能、棋界と広く多彩な領域において第一人者となっている方々は多く、 「一人ひとりの個性を生かす文化」が聖学院にあることの証しといえるでしょう。 そして誰もが「ここで学んだ6 年間が自分の一番の基礎になっている」と口をそろえます。 私自身も本校で教育を受けたことが牧師・教師としての道を歩むきっかけとなっており、中等教育の重みを感じずにはいられません。
従来、聖学院の6年間で驚くような伸びを見せる生徒たちは多く、彼らに共通なのは「気づき」です。 それはキリスト教教育を通して「自分は神様から愛されている、親からも、先生からも愛されている」と確信することであり、 その瞬間から子どもたちは自らすくすくと伸び始めます。 「伸ばされる」のではなく「伸びる」。これこそが一生涯に渡って必要な力であり、人間の真の強さです。 成長するための根っこを充実させる時期は、眼に見える部分が遅々として時にもどかしく感じられるかもしれません。 しかし、ここで重要なのが6年間という時間です。言うまでもなく12歳から18歳という年代は、 人の一生において心身ともに最大に成長する貴重な時期です。 この歳月にふさわしい教育を施すことにより、生徒たちは生きていく逞しい力を、時間をかけながら獲得していくのです。
昨今、宗教教育を行う学校が広く支持されるようになったのは不安の時代の反映でもあるでしょう。 いい学校を出たから、またいい会社に入ったから人生安泰といった既成の価値観は今や通用しません。 そこで重要になってくるのは、どんな状況においても揺らがない座標軸を持つことであり、 時代を超越した永遠性をもつのが、もともと物差しの意味を持つカノン(聖書)です。 聖書が示す通りに生きるのは難しいことですが、いかにあるべきかを教えてくれる拠り所があれば、 人間はいつでもそこに立ち返り、希望を持って歩むことができるはずです。
2010年に本校は入試改革および教育改革を行いました。 これも建学の理念である「個の尊重」を源として発したもので、以前からの帰国生教育に加え、 Advanced Class、Regular Class の2 コース制を新たに設け、今後ますます「一人ひとりに合った教育」を推進していきます。 同時に英語教育と理数教育の充実、一人ひとりが望む進路の実現をめざし体制を強化していきます。 そしてさまざまな分野で光り輝き、世界の木鐸(ぼくたく)となれる人物を送り出すことを使命と心得て、聖学院教育に邁進してまいります。





