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校長プロフィール

  • 角田 秀明(つのだ ひであき)
    埼玉大学教育学部(中学校課程)卒業後に1974年より聖学院中学校・高等学校の英語科に勤務。一時休職し、米国ワシントンD.C. ジョージタウン大学大学院応用言語学修士課程に入学、同大学院修士課程修了後は聖学院に復職。以来、高等部長を16年間、副校長を3年間務め、2016年3月に41年間在職した本学院を退職。その後は学校法人聖学院の理事を務め、2017年4月より第12代校長として着任。

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  1. 2019.10.30

    時が来て、実を刈り取る

    10月15日から2週間をかけて、今週の月曜、高校3年生の指定校および公募制推薦大学入試希望者全員との面接を終えました。朝と放課後に38名の生徒から、大学や学部の志望理由と本校の6年間での学校生活を話してもらいました。そして、若干の質疑応答の時間を一人約20分ずつ持ちました。

    彼らから聞いた本校での思い出として挙げられた主なものは以下の通りでした。

    1. クラブ活動を高2まで5年間(部長あるいは副部長として)やり通した。(16名)
    2. タイ研修や語学研修プログラムに参加して大学でやりたいことが見えてきた。(7名)
    3. 尊敬できる先生と出会い、将来自分も教師になるか、或いはその分野の学びを更に大学で続けたいと思うようになった。(7名)
    4. 記念祭、体育祭、生徒会活動に全力で取り組んだ結果、仲間との絆が結べた。(7名)
    5. キリスト教の価値観に目を開かれ、どのような分野で働きたいかが明確になった。(5名)
    6. 留学や語学研修に参加したことで、更に大学で学びたい思いが湧いてきた。(4名)

    彼らが本校での学校生活を振り返った時、一人ひとりに違った出会いのチャンスがあり、彼らがそのチャンスを捕らえ、忍耐して課題に取り組み続けた結果、今日があり、未来に向けての光が見えてきたのだと嬉しく思いました。

    「たゆまず善を行いましょう。飽きずに励んでいれば、時が来て、実を刈り取ることになります。」(ガラテヤの信徒への手紙 6章9節)

  2. 2019.10.16

    出会い=「出て」行って、「会う」

    7月の期末考査後から始めた中学1年生保護者との面談が9月28日に終了しました。149名の在校生の保護者のうち、校長面談を希望して下さった61組の方々と面談をさせていただきました。約41%に当たる保護者と顔を合わせて「聞き合う」時間をもちました。

    本校を選んでくださった理由や経緯から入学後の学校のこと、授業のこと、クラブのこと、友達のこと、通学のこと、困っていること等をお話ししてくださり、私の方で気づいたことや経験をお話ししました。中学生になって時間の使い方が格段に進化したケースもあれば「できたことノート」(生徒手帳)の扱いに四苦八苦しているケースも伺いました。保護者が喜んでいることや悩んでいることは、適宜、担任の先生にも少しずつフィードバックするようにしています。

    この面談は私にとっては貴重な時間であり楽しい時でもあります。保護者の方々も、忙しい中で義務でもないのにわざわざ時間をとって学校に来てくださり、お話ししてくださるのですから文字通り「有難い」ことです。

    「出会い」という言葉がありますが、文字通り「出て」行って「会う」ことを意味します。つまり、出ていかなければ会うことも起きないということです。校長面談はある意味この「出会い」と言えると思います。双方が時間を割いて出かけて行って語り合い、聞き合う営み。そこに互いの心に目には見えない信頼関係が結ばれたと感じるのは私だけでしょうか。

    人生は出会いで決まるとよく言われます。 素晴らしい先生、よき友、そして一生を共にする伴侶など、素晴らしい出会いは私達の人生にとって宝であり、欠かす事の出来ないものです。生徒諸君がこれからの本校での学校生活の中で、「出て」行って「会う」貴重な体験に恵まれるよう祈りたいと思います。

  3. 2019.09.30

    親切なもてなしは神に仕える実用的な方法?

    9月28日(土)、オーストラリアのセントエドワーズ・カレッジから10名の男子学生が、本校でのホームスティと学校体験のために到着しました。9月28日(土)~10月2日(水)までの滞在です。

    15時30分から歓迎会を開き、ホストファミリーとの最初の出会いの瞬間を迎えました。この学校には本校の生徒が毎年夏休みに2週間語学研修とホームスティで大変お世話になっており、両校のパートナーシップは今年で22年間続いていることになります。

    社会のグローバル化が急速に進み、昨年一年間で日本を訪れた外国人は3,000万人を超え、これは6年前の人数の3倍に当たるそうです。また、来年2020年東京オリンピックには経験したことのなり人数の外国人が日本に来ることになります。たくさんの外国人をお迎えし、想像を超えたおもてなしの機会が与えられることでしょう。

    本校では、語学研修・異文化体験を目的にした体験プログラムが5~6用意されています。ちなみに昨年度は在籍数約900名のうちこれらの体験学習に参加した生徒は延べ150名にのぼっています。今回ホストファミリーとして生徒を受け入れて下さり、おもてなしをして下さっているご家庭には感謝しています。よい出会いが進行していることと思います。

    「旅人をもてなすことを忘れてはいけません。そうすることで、ある人たちは、気づかずに御使たちをもてなしました。」(へブル人への手紙:13章2節)

  4. 2019.09.10

    Be Good Listeners(聞き上手になりなさい)

    11月の創立記念祭まで二ヶ月をきっていますが、生徒、教職員、保護者の方々の準備が本格的になる時期に入っています。生徒が選んだ今年の記念祭テーマが決まりました。

    「Be Good Listeners -築き上げよう”結“を-」

    グローバル化社会で求められているのは自分の考えを理路整然と人前でしっかりと述べる能力を持った人材だとよく言われます。その通りだと思います。しかし、一方で自分が周りから受け入れられていない、認められていないと心の深いところで感じている人が多いことも事実です。そう感じている人にとって話を聞いてくれる人、耳を傾けてくれる人の存在は不安を取り除き、安心感を与えてくれるものです。相手に向き合って、傾聴する(=人の話を最後までよく聞く)という行為は、あなたを大切に思っているというメッセージとなり、よい人間関係構築にとって大切な営みと言えます。

    「築き上げよう”結“を」とありますように、聞き上手になることによって当事者の間に目に見えない絆が結ばれる出来事があちこちで起こされたらこれほど嬉しいことはありませんね。生徒自らがこの言葉を選んだことに敬意を表したいと思います。つい忙しさにかまけて「聞く」ことを軽視してしまう傾向を改め、私たちも今日一日の中で、親子間で、夫婦間で、そして、友達や同僚の間で、Good Listener になってみましょう。旧約聖書のサムエル記3章に次のことばがあったことを思い出します。日常の生活で神様の語り掛けや人からの語り掛けに耳を傾ける自分になりたいと思います。

    「主よ、お話しください。僕(しもべ)は聞いております。」

  5. 2019.08.23

    「父が楽しみを得 あなたを生んだ母が喜び踊るようにせよ。」

    8月10日~16日までの学校閉鎖期間が明けて、クラブ活動や生徒会活動が再開されています。私も7月8日から始めた中学1年生の保護者面談を再開しました。

    ある生徒は、第一回目の入試に不合格となり、家で泣いて落ち込んでしまい、「もう明日は試験なんか受けない」と言って寝てしまったそうです。しかし、翌朝、母親が「嫌なら無理に受けなくてもいいのよ。」と言ったところ、「受ける。」と言って二日目を受験したそうです。そして、第二回目の入試で見事合格することができ、家族皆で泣いて喜んだそうです。

    この生徒にとって入試の合格が大きな自信となったことは明らかで、小学校の時は運動系には関心も無かったのに、入学してから積極的に運動クラブに入部し、そのクラブのよい先輩や仲間に恵まれ、一学期はとても楽しい学校生活を送ることができ、本人はもとよりご両親もとても満足して下さっておりました。彼にとって聖学院は、school of schools とのことです。担任の先生や授業の先生が大好きのようで、英語の授業も楽しく、本校の海外研修プログラムや留学にも関心を持っているようです。

    研修プログラムと言えば、8月に入ってからはオーストラリア研修が1日~15日、カンボジア研修が2日~11日まで行われました。そして、イングリシュキャンプが20日~22日まで行われています。大変暑い中での引率の先生方のお働きを感謝しています。異文化体験や語学研修を通して目指しているのは生徒の幸せ、そして Only One for Others の教育理念を体現した人間育成です。

    「父が楽しみを得 あなたを生んだ母が喜び踊るようにせよ。」(箴言23章25節)

  6. 2019.07.31

    何事にも時があり・・・

    一学期の終業式に、アンパンマンの作者やなせたかし氏の言葉を紹介しました。プロの漫画家として全く鳴かず飛ばずの時期が40代~50代まで続き、一方では他の若い漫画家が次々とヒット作を出して世間で認められていった。絶望の闇の中でもがいている時、大先輩の漫画家杉浦幸雄氏から次のように言われたそうです。「やなせ君、君が落ち込む気持ちはわからんでもないが、人生はね、一寸先は光だよ。いいね。途中でやめちゃったら終わりだよ。」
    彼は大先輩が声をかけてくれたことも嬉しかったけれど、「人生、一寸先は闇」ではなく、「一寸先は光」なのだと目からウロコが落ちた気がしたと振り返っています。彼はこの言葉に救われ、次の詩を作って自分を勇気づけたそうです。

    絶望の隣に だれかが そっと腰かけた 絶望は となりのひとにきいた
    「あなたはいったいだれですか」 となりのひとはほほえんだ。
    「私の名前は 希望です」

    この詩は本校55回卒業生の小室等氏によって作曲されテレビで流されると大反響を巻き起こしたそうです。自分を励ますためにつくった歌が、他人を励ますことになったのです。この後、ようやく69歳の時、テレビアニメ「それいけ!アンパンマン」が放映され大ヒットしたのです。
    最近は聖書のコヘレトの言葉3章「全てに時がある」がしっくりきます。「求める時、失う時、保つ時、放つ時・・・」全ての計らいにも時があるのだと納得する。人を責めず、実りなく自分も責めない。そうすると、不思議とストレスもたまらないのです。

  7. 2019.07.11

    「どんなことにも感謝しなさい。」

    7月8日から中学1年生の保護者面談をスタートしました。一学期を終えようとしている時期に生徒や保護者の方々がどんなことを考え、どんなことに困難を感じているかを伺い、学校としてサポートできることがあれば対応してしきたいというのがこの面談の目的です。希望される方から申し出をいただきスケジュール化して始めています。在籍149名のうち、希望者が61名です。感謝です。
    面談は30分の短い時間ですが、校長室で身近にお話しできるこの時間はとても新鮮で貴重なひと時です。一人ひとりの生徒が楽しんで学校生活を送っていることを伺うと保護者と一緒に喜んでいます。今、6年間の学院生活を始めたばかりの生徒が卒業するときにはどんな気持ちで卒業してくれるか、楽しみでもあり学校として生徒一人一人の成長をサポートする責任を感じます。満足してこの3月に卒業した生徒の言葉を紹介します。
    「私は、4人兄妹の3番目に生まれ、幼稚園から今日までほぼ毎日お弁当を作ってくれた母、家族を養い、金銭面で苦労させなかった父、革靴を毎日磨いてくれた祖母、送り迎えをしてくれた祖父、学校で悪さをした時に沢山叱ってくれた先生方、私と出会ってくれた友達、そして、全てに感謝である。最後に、私が伝えたい事は、人は他人の協力なしでは生きていけない。だから、感謝を忘れず、様々な人とこれから出会う時間を大切にすることである。私が聖学院で過ごした時間は、一生の財産になるだろう。これからも迷惑をかけるかもしれないが、Only One for Others を胸に堂々と人生を楽しみ生きていきたいと思う。」
    「どんなことにも感謝しなさい。」(テサロニケの信徒への手紙一 5章18節)

  8. 2019.06.27

    「6.23 命どぅ宝の日」に思う

    沖縄では6月23日を「命どぅ宝の日」として平和を祈念する日としています。
    太平洋戦争末期の「沖縄戦」では住民を巻き込んだ激しい地上戦が繰り広げられました。昭和20年(1945年)3月下旬に始まり、6月23日に組織的な戦闘が終結するまでに、日米合わせて20万人以上の死者を出したばかりか、そのうち沖縄住民の死者は何と9万4000人にのぼったのです。この沖縄戦では、十代の中学生、師範学校生、女学校生たちが戦場に次々と動員され、多くの命が奪われました。
    1991年に始まった本校高校2年生の沖縄平和学習も今年で29回目を迎えます。現在はご高齢になって直接伺えないのですが、5,6年前まで毎年生徒が伺ったのが、「ひめゆり学徒隊」の生き証人であられる宮良ルリさん(1926年生まれ)の証言でした。宮良さんは、「ひめゆり平和祈念資料館証言員」として、ご自身の長い沈黙を破って1989年から自らの戦争体験を語るようになりました。毎年百数十回の講演を引き受け、声が出る限り「命どぅ宝」(命こそ宝)というメッセージを伝え続けて下さいました。軍国主義教育に人生をもてあそばれ、「戦争のない時代に生きたかった」と最期の言葉を残して死んでいった多くの友を、彼女は忘れることはできないのです。戦争のためにどれほどの尊い血と涙が流されたか、これからの日本を担う高校生に、心の底から、あたかも懇願するかのように問いかけて下さいました。「二度と戦争をしてはいけません。この命のバトンをお渡しします。受け取ってくれますか?」

  9. 2019.06.12

    主体的に学ぶ「意欲」は賜物(タラントン)

    天候に恵まれて中学、高校の体育祭が無事終わりました。高校体育祭のテーマは「One for all, All for one ~記憶にも残る青春の1ページを~」でした。
    学校教育において「行事は人を育てる」とよく言われますが、同一の経験をしても主体的に関わる人とそうでない人の体験は異なってしまいます。
    体育祭が終わって校長室に生徒会長や体育祭委員の方々7名がわざわざ挨拶に来てくれました。皆の顔には大きなことをやり遂げた充実感があふれていました。彼らは見えないところでプログラムの作成やその他の準備、当日の運営、そして皆が活躍できる場の設定に率先して働いてくれました。体育祭という行事に主体的に取り組み、最後までやり遂げた彼らにはこのことが貴重な体験として彼らの「経験の束」に加えられたことでしょう。
    聖書の中にタラントン(賜物)のお話があります。ある人が旅行に出かけるとき、僕たちを呼んで自分の財産を預けた。一人には5タラントン、一人には2タラントン、もう一人には1タラントン。
    5タラントン、2タラントン預かった僕は出て行って預かったものを活用して結果その倍を儲けた。主人は帰ってきたとき、それらの僕に対して同じことばで労いました。「忠実なよい僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。」(マタイによる福音書 25章21節)
    先の生徒たちはこの5タラントン、2タラントンを預かった僕になぞらえることができると思いました。ところで、1タラントン預かった僕はどうなったのでしょうか?お知りになりたい方はぜひ、聖書のマタイによる福音書25章をお読み下さい。

  10. 2019.05.27

    目に見えないものに目を注ぐ

    北海道を始め全国で、5月としては異例の真夏日の暑さが続いています。暑さに慣れていない時期の真夏の暑さになり、今週の30日(木)、31日(金)に予定されている中学、高校それぞれの体育祭の暑さ対策に注意を払わなければと考えています。
    暑さと言えば、昨年は、連日の猛暑に見舞われ、グランドや体育館の昼間の運動制限をせざるを得ませんでしたが、本校では熱中症予防対策の一環として5月の9連休中に体育館の冷房設置工事を行い、生徒が運動しやすい環境を整えることができました。これが生徒の熱中症を防ぐ一助となればと願っています。
    先々週からの2週間の間に中間考査や糸魚川農村学習、ソーシャルデザインキャンプなどの体験プログラム全てが無事終了しました。二日前の土曜日にお会いした保護者が興奮気味に、「息子が糸魚川農村体験のホームスティが殊の外楽しく、もう一度お世話になったご家庭に行きたいと申し出たので、先方のご家庭にもご依頼し、早速この夏の家族旅行の行き先がもう決まりました。」と話して下さいました。今回で34年続けてこられた糸魚川の体験プログラムの中で、目には見えない人と人との絆が結ばれていることを神に感謝したいと思います。
    「私たちは、見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます。見えるものは過ぎ去りますが、見えないものは永遠に存続するからです。」( 新約聖書 コリント人の信徒への手紙 二  4章 18節)

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