教科学習

芸術・技術

教科の目標方針

-美術-
ものづくりにおけるプロセスは、手と目と脳との連動性を刺激し、子供の発育を促します。各自の発想を絵の具や彫刻の表現に置き換え、イメージを具現化していく過程に主眼をおき、その試行錯誤で得られる創造力、思考力を養ってゆきます。芸術(美術)においては、一人ひとりの感性を豊かに育み、創作を通してじっくりと自己理解を深めてゆきます。


-技術-
作品をプロジェクトとして捉え、計画し実行する力を養うことを目標にしています。そして、このプロジェクトを通して、「論理的/創造的/批判的/協働的」思考力の育成をします。また、道具の正しい使い方やモノを大切に扱う心を育み、現在の生活と技術についての基礎的な理解を図るとともに,それらに係る技能を身につけます。作業では、準備から後片付けまでキチンと行う規律を培っていきます。


-音楽-
音楽科では、音楽を愛好する心情を育むと共に、豊かな感性を養っています。特に自分たちで生み出す音の持つ力について体験して欲しいと考えています。その基礎として、発声、歌唱、器楽、基礎的な楽典、鑑賞を実施しています。また、授業の始まりに毎回讃美歌を歌い、一日過ごすことができることへの感謝を大切にしています。また、歌唱(独唱、合唱)、器楽、楽典、鑑賞、音楽史を通して一人ひとりの持つ可能性を豊かに育み、じっくりと自己理解を深めてゆきます。

カリキュラムの特徴

-美術-
中学生は学年に一度、木版画やレリーフなど、木彫の授業を実施しています。木のぬくもりを肌で感じながら、木材を彫った時に思考する図形・空間認知とリアルな手ごたえとの関連性を大切にしています。また、日本の伝統的な木彫表現の中に、自分らしさを見つけていきます。
絵画表現については中高の各学年において重要な授業の一つです。自由な発想を大切にしていく中で、道具の扱い方、描き方、構図の考え方など、基本的なルールを見直します。手段をシンプルにすることで、段階的に個人が思考しやすくするためです。そこから個々の差を見出し、良さを引き出すよう指導しています。
また、柔軟に発想する力を育むため、「美術」という教科の枠にとらわれず、描画材料の知識や色彩の科学的な見解、その歴史など、制作工程に連動するかたちで授業を進めています。


-技術-
中学の3年間を通して、まずものづくりの基礎となる製図について学び、正確に書く力を身につけます。ものづくりでは、デザインから考え、正確に製図を書き、製作に入ります。この一連の流れがプロジェクトであり、「論理的/創造的/批判的/協働的」思考力を育成します。木材加工(ペン立て、ファイルボックス、Bluetoothアンプなど)や金属加工(ペーパーナイフや蒸気機関車など)を経験することができ、ものづくりの楽しさも味わうことができます。
さらにレゴマインドストームを使用したプログラミング学習やミニ四駆を題材にしたプレゼンテーションなどを通して、主体的・協働的に活動し問題解決能力を養います。


-音楽-
音楽の授業において、「理解力」「発見する力」「応用力」に注目し、大切にしています。歌唱において、第一に自分の声の印象と他者との印象の違いを「理解」し、受容する力を学びます。第二に、学んだことを実践する中での「気づき」から探求し、自分に合った解決方法を「発見」できるようにファシリテートします。第三に、その積み重ねから自らの視点で興味のあることを見出し、試行過程を楽しみながら工夫して成長し続けることができるように目指しています。
器楽においては、中学ではアルトリコーダー、高校ではトーンチャイムを用い、アンサンブルを実施しています。複数の音を一つの響きにまとめることは、各々の音の性格を理解してはじめてできます。歌唱やアルトリコーダーは、1人で単音を出すことができますが、複数の人が分担し奏でることで和音が成立し、豊かになります。つまり、互いに理解し助け合える環境について音楽を通して学び、それを実際の生活や社会で役立てていけるような情操教育は、音楽科が持つ大変重要な役割であると考えています。
鑑賞では、音楽が歴史の中でどのように移り変わり、逆に時代を経ても変わらないものは何かを理解し、背景にある社会や文化とのつながりを考え、それらを踏まえて多面的に理解を深めてゆきます。

探究学習・PBL型授業例

-美術-
基本的には個人の美術の創作自体が探究活動であり、各々のプロジェクトになっているので、それを教員がファシリテートしています。また、文脈の中に意味や価値を俯瞰してとらえる考察力を育むため、美術史の鑑賞を通して課題を議論していく授業も展開しています。「そもそも芸術や作品を成立させているものは何か」が問いの一例です。絵画、彫刻、デザイン工芸、映画や演劇に至るまで、様々な作品形態を鑑賞し、実際の作品の価格を提示しながら、「芸術的価値」について議論します。古典的な絵画技法と現代アートとを比較したり、マルセル・デュシャンの便器の作品、クリストのドイツ帝国議会議事堂を布で包むプロジェクトについて、作家の意図を考えてみたりするなど、表現の枠組みの可能性を探求してゆきます。個々の価値観の多様性を養ってゆきたいと考えています。


-技術-
レゴマインドストームを使用して、プログラミング学習を実施しています。失敗や試行錯誤を積み重ね、4つの「論理的/創造的/批判的/協働的」思考力を鍛えます。2人1組で取り組むことで、より良い方法はあるか、成功したがこの現状でいいのかなど、仲間と共に探求することの大切さと奥深さも学びます。
ものづくりにおいては、各学年で木材加工や金属加工をしています。どの製作もデザインから考え、完成するまでトライ&エラーを繰り返し、自分にとってより良い作品を製作していきます。


-音楽-
独唱や独奏は自分がより良い演奏を求めて試行錯誤し、探究することにつながっています。また、演奏や鑑賞、音楽史においての探求は、個々の感性の違いや価値観を俯瞰する考察力を養っていきます。音楽は癒しを与えるだけではなく、音楽で繋がった仲間とハーモニーを奏でることで、自分が一人ではないことを実感できます。表現を皆で重ね合わせることで一人ひとりが一つの大きな波となり、アンサンブルを心から楽しむことを経験することができます。そこから、さまざまな社会的課題に取り組むきっかけになるように、自己理解、他者理解を深めてゆきます。